特養の待機

特別養護老人ホームの待機待ちは36万人!

費用が安くて終身利用できる特別養護老人ホームは、人気が高く入所できない待機者が36万6千人存在します。厚生労働省は、2016年4月時点の調査結果を3月27日に公表。介護施設の種類はこちら

特養の待機人数

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  • 2013年の調査:約52.4万人
  • 2016年の調査:約36.6万人

前回より大幅に減った要因は、2015年4月から新規に入るための条件が厳しくなり、要介護3以上が原則となったこと。

特養は、入所者数より待機者数の方が多いと言われる中、介護状態の軽い人を入所させると、重い介護を必要とする方が入所できなくなります。そのため、要介護1・2の方は特例と位置付けています。

要介護1・2の特例

  •  認知症で日常生活に支障をきたす・意思疎通が困難
  •  知的障害・精神障害で日常生活に問題
  • 虐待などで安全面に問題がある
  •  単身・同居家族が高齢や病弱、地域の支援体制が十分でない

ただ、2015年に決まったこの制限のために、要介護度が低い状態は特養に入り難いという弊害が出ています。もちろん、財源が限られた中、入所に優先順位もあるため、カンタンにはいかないでしょう。

毎日新聞の調査では、要介護3の場合、将来の退所の可能性を見越して入所を見合わせる例がある。次の認定で2以下に下がりそうなら見合わせる例があるとしています。

回答した施設からは要介護1、2でも「徘徊(はいかい)のある認知症や老老介護などで施設入所が適当な例も多い」(関西の施設)との指摘が多数寄せられた。

一方、満床の維持が難しいとされる「施設定員に対する待機者の割合」が50%以下となった施設が13.6%あり、一部で入所が容易な実態がわかった。厚生労働省の委託を受けた「みずほ情報総研」の昨年の調査でも26%の特養が「空きがある」と回答。うち9.8%は「申し込みが少ない」ことを理由とした。毎日新聞

もちろん、要介護1や2でも入所したい方・必要な方はいるでしょう。そして、少しほっとするのが空きがあるとの特養の回答です。さんざん、特養には空きがないというニュースが流れている中、少しでも空きがあるという情報は心強く思います。

もちろん、条件・場所等の関係で希望通りに入所は難しいと思いますし、減ったとはいえ待機者が約36万人もいることから、将来を見据えた拡充を行政にはお願いしたいところです。



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