もういらいらしない。介護を嫌がる親の気持ちを考えてみる。
親が介護を受ける段階に来ると、介護サービスを拒否する場合が出てきます。子供の立場からすると要介護認定を受けていれば、費用も一部負担で済みますから、できるだけ利用して欲しいところ。
でも、人によりけりですが、介護を拒否する人は多いのが実状。
- 家族による介護すら拒否する
- 介護サービスの利用(他人による介護)を拒否する
この二つのパターンがありますね。お医者さんの薬を飲んだり、病院には行ってくれても介護サービスは嫌というケースが多い。中には病院すら嫌がる方もいるとか。
介護を嫌がる親の気持ち
では、どのような気持ちで介護サービスを嫌がるのでしょうか。まず、その心理状態を探ってみましょう。
- 自分の事は自分でできる(やりたい)
- 人に身体を見られたり触られたりは嫌
- お金がかかる(1~2割負担を理解している・いない場合とがあり)
- 子供や妻に迷惑をかけたくない
- 他人とのコミュニケーションが億劫
- お金や物を盗まれないか心配
- 他人を家に入れたくない
- 介護をしてもらう中で、怒られたり嫌がられるのではないか
代表的なところはこんなところでしょうか。「自分の事・生活は自分でやりたい、他人の世話になりたくない。」介護を嫌がる場合に、最も強い気持ちはこれでしょう。誰もが若い頃に一度は思うことでしょうから、気持ちは分かるとともに説得しにくいポイント。
本人自身が、自分で出来ると思っている間は、なかなか言うことを聞いてくれません。まだ大丈夫だと言い張って介護サービスのヘルパーやデイサービスに行ってくれない状態が続きます。家の中に他人を入れるのを嫌がるケースも多い。
ここで、無理強いや騙すような形で、介護サービスを進めては、家族間の信頼関係が壊れてしまい、後で取り返しがつかなくなる恐れもあります。
まず、大事なのは、粘り強くあらゆる方面から説得すること。介護サービスの中身から費用。利用方法などを何度も説明しましょう。親はいくつになっても親ですから子供の事を心配しています。そうでない場合は、ある程度、子供も距離を置いているケースが多い。
それに、年を取っても、介護サービスの初期段階の方は、理解力もあるはず。分からないまま介護サービスを利用するのは嫌でしょう。本人自身のためになり、子供にとっても助かることを粘り強く言い続けると、徐々に説得を受け入れてくれる可能性が出てきます。その時に、大事なことは、本人がどうしても嫌な事を聞き出しておくこと。その点を解決可能かどうかケアマネージャーさんに相談してどうしても嫌なことはしないと約束できれば一番です。
最初の一歩が肝心。病院に通院・入院するのを嫌がった親もいつの間にか病院生活に慣れていくもの。介護も同じと考えて辛抱強く親の気持ちを聞き出してから説得に入るのが良さそうです。
介護を嫌がる気持ち:口コミ
読売オンラインの発言小町にも親が介護を嫌がるケースの様々な実体験がつづられています。
●あとトピ主さんお一人しか介護される方がいない場合、共倒れの危険が有りますから説得より仮病で何でも使って無理やり介護サービスを使わないと生活出来ない状況に持っていくしかないですね。
●そもそも他人の世話になるのが嫌なことに加え、古くからの住人が多い地域で世間が狭いため、ヘルパーさんを頼んだ場合にその人が全くの赤の他人ではなく「知合いの息子さんのお嫁さんの同級生」みたいにどこかしらでつながりがある可能性を嫌がります。
●介護サービスを受けるのは、生活保護を受けるみたいで、恥ずかしい
私の親には、「介護サービスは税金と保険料を払っていた人の権利であり、高齢者無料パスのように、今まで社会の為に働いてきた年寄りに、少しでも楽してもらおうというお上のお計らいだから、安心して堂々と受けたらいいんだよ~」と説明しました。まずは、週一のお掃除にでも来て頂くと、「なかなか便利だね~」と少しずつ分かってくるようです。
様々な意見・考え方があるのが分かりますね。ケアマネージャーさんの意見として、家族の説得に応じない人も多いと・・・その場合は、友人や専門家の意見が効きそうです。親戚・友人・専門家と総動員しないと、本当に共倒れしかねません。
たくさんの高齢者にお会いして思うのは、家族の説得には応じない場合が多いです。甘えがあるので。外の人にサービスを勧めてもらうと良いと思います。親しい友人とか、市役所の人とか。この人の言うことは絶対に聞くという人からのお勧めだと、意外にすんなりとサービス利用に結びつきます。