ひとりで介護

村田くみさんのおひとりさま介護:仕事と介護の両立

週刊誌「サンデー毎日」の記者だった村田くみさんの介護体験記。独身実家暮らしを堪能していた女性が、いきなり母の介護に直面するお話しです。

介護保険・様々な施設やサービス。バリアフリー・病院と、世の中には介護を助けてくれる施設やサポートがあります。

おひとりさま介護は実体験を書いてくれている

そうはいっても、必ずしも、それらを利用できるとは限りませんね。

村田くみさんの体験だと、介護サービスのショートステイを利用してみたものの、お母さんの性格として社交的ではなく、施設の人と打ち解けにくく、レクリェーションも得意ではないという問題が生じました。つまり、ショートステイに行くとお母さんのストレスが溜まってしまい、フラストレーションを娘である村田さんにぶつける状態となってしまったのです。

介護にお金もかかるため、仕事もしなければいけない。でも、ショートステイも嫌がるお母さん。

こうなると、ついつい、他の人はちゃんとやれているのに、なぜ、自分の母はとお互いを責めることになりがちですよね。

介護の施設

この本では、そういった、親子の葛藤やイレギュラーが生じた時にどう対応したかを生々しく描いてくれています。

  • 介護施設の介護老人保健施設で、費用の試算をしてもらうと、多床室で月に9万1890円、個室では月に28万6500円かかるという現実。
  • ケアハウスの入所した母がウソをつくようになったこと。
  • ケアハウス側から、お母さんが決まり事を守らない。ヘルパーさんを怒鳴るとクレームを付けられたこと。

読んでいて、身につまされることばかり。なかなか現実は、「普通こうだよね」という通りに進みません。村田さん自身、ずっと気楽な(失礼)、パラサイト。休みが取れれば海外旅行、ご飯は作れず。

そう、実家住まいの息子・娘にとって、食事は大問題です。それまでは、大抵、親がしていた買い物や食事。栄養・コスト・時間を考えて満足な食事をつくるのも大変。

行政をはじめできるだけ頼ろう

介護離職という言葉もあり、国も制度を整えようと必死に動いてはいます。

もし、安定した大企業にお勤めであれば、介護等に関しての理解も深く、休暇等ももらいやすいでしょう。私も友人に介護休暇を数か月取り、父親を看取ることができたという話を聞きました。

一方、事業の安定していない企業にお勤めの方は、いくら制度があっても活用できないこともあります。国や自治体にはそういった方のサポートをできるだけ、していただきたいと思います。

ただし、お役所は、あくまでも申請・相談ありきです。困っている人を見つけて、手を差し伸べることはしてくれません。

今、介護で困っている人・悩んでいる人は、行政・友人・家族・団体と様々な手助けをお願いしてみてください。ますます、介護しなければいけない高齢者の割合が増える中、一人で抱え込むのは無理です。

おひとりさま介護を書いた村田くみさんも心療内科・会社・姉・同じように介護をしている人達の集まりと、積極的に手助けを求めています。

週刊誌の記者さんだけに、介護保険のこと・施設のこと・制度のこともしっかりとまとめてあり、介護の事を知りたい方への入門書としても最適です。

出版社: 河出書房新社 (2010/6/18)



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